こちらの記事は、 KDE Plasma 6 に対応済みです。
デスクトップセッションは、Wayland使用前提の記事です。
Manjaro Linux について
- Arch オペレーティングシステムをベースとした、高速で軽量なLinux ディストリビューションです。
- ローリングリリースモデルをベースとしており、一度インストールすれば継続的なアップグレードで使用し続けることができます。また、ほとんどのソフトウェアは最新の安定バージョンが提供されます。
- Arch の公式リポジトリを使用せずに、独自の独立したリポジトリを保持しているので、Arch よりも安定しています。
- アップデートは1GB前後のダウンロードが必要な場合もあり、かなりのネットワーク帯域幅が必要です。光回線での運用がお勧めです。
- Xfce をコアデスクトップとして提供し、KDE、GNOMEも提供しています。
Gnome Desktop と Xfce Desktop は、下記の記事を参考に!
インストール
公式wikiを参考に、起動可能なUSBフラッシュドライブを作成します。
USBメモリの容量は8GBあればOKです。
事前に、Manjaro をインストールするPCのBIOS(UEFI) バージョンを最新に更新しておきます。
BIOS(UEFI) 設定画面から、セキュアブートがオフになっているか確認します。
BIOS (UEFI) 設定画面を起動する方法は、使用するPCによって異なりますが、ほとんどの場合、起動直後のロゴ画面で、F2 や Delete キーを押すと表示されます。
※現在のインストーラーはセキュアブートをサポートしていません。
PC起動直後のロゴ画面で、F12キーを押して起動メニュー画面を表示させて、USBメモリを選択します。
場合によっては、BIOS(UEFI) 設定画面から起動デバイスの順番を変更する必要もあります。
起動後、下記画面の様に、タイムゾーン、キーボードテーブル、使用する言語を設定し、ブートさせます。
通常は、”Boot with open source drivers” を選択すれば大丈夫です!

Plasma デスクトップ表示後、デスクトップ画面右下にあるシステムトレイの Wi-Fiアイコンを左クリックして Wi-Fiネットワークに接続しましょう。


WiFi接続が出来ない場合は、一時的に有線でインターネット接続させておきます。
手持ちのスマホからのUSBデザリングがお勧めです。
下記の記事も参考に!
デスクトップ画面のアイコン、もしくは、Manjaro Hello 画面からインストーラーを起動します。
インストーラー画面の一部が未翻訳ですが、ご愛嬌ということで!

地図上の日本をクリックします。(地域 : Asia , ゾーン : Tokyo)

Japanese , Default を選択

他のOSとの共存は敷居が高いので、ディスクの消去を選択しています。
スワップ領域の構成ですが、現在の主流は「Swapファイル」ですが、zRAMとの併用設定を考慮して、「スワップ(ハイバネーションなし)を選択しています。
ファイルシステムは、高速なスナップショットを使用したいので、btrfsを選択します。

管理者アカウント(root)のパスワード空白にします。
インストール後に、セキュリティを高める上で、rootアカウントを無効化します。
sudo passwd -l root

オフィススイートは、LibreOffice がお気に入りです。

設定した内容が正しいか、概要を確認しておきましょう。


今すぐ再起動にチェックを入れて実行します。
シャットダウンしたタイミングで、USBメディアを抜いておきましょう。

インストール用USBドライブを取り出して、コンピュータを再起動します。
初回起動時のログイン画面左下で、デスクトップセッションを選択出来ます。
「Plasma(Wayland)」を選択しましょう!

ブルートゥース マウス の接続
デスクトップ画面右下にあるシステムトレイの Bluetoothアイコンを左クリックして Bluetoothマウスを接続しましょう。
新しいデバイスを追加で、Bluetooth機器をスキャンします。


初回アップデート
インストールに使用したISOファイルは、ISOファイルが作成された時点でのスナップショットなので、それ以降の更新パッケージがあります。
そのためシステムを最新に更新する必要があります。
ターミナル(Konsole) を起動して、下記のコマンドを入力し、使用するミラーサーバーを日本に設定します。
国内の方が通信が安定して、速度も出ます。
sudo pacman-mirrors --country Japan

下記のコマンドで、パッケージをアップグレードします。
Pacman はコマンド一つでシステム上の全パッケージをアップデートできます。
ミラーサーバー(ダウンロード元)を変更したときは、データベースをリフレッシュするために、下記コマンドを実行します。
sudo pacman -Syyu
普段は -Syu を使い、ミラーサーバーを変更した際や、アップデートでエラーが出たときは -Syyu を使用します。

Manjaroはローリングリリースを採用しているため、しばらくアップデートを溜めてしまうと、OS全体の更新が一気に降ってくるため、ダウンロード量が数GBに膨れ上がります。
光回線等の高速インターネットでの運用が必要です。
今回は、約1.5GBのダウンロードが必要です。

アップデート完了後、PCを再起動します!
ファイアウォールの設定
ソフトウェアの追加と削除を起動して、plasma-firewall パッケージをインストールします。

ファイアウォールタイプは、ufw を選択します。


インストール後、KDEシステム設定よりファイアウォールを有効(Enabled)にします。

rootアカウントを無効にする
セキュリティ上、root(管理者)アカウントで行う処理は、sudo コマンドを使用する方針です。
端末を起動して、以下のコマンドを実行します。
sudo passwd -l root
su root コマンドを実行すると、認証失敗となります。
確認しておきましょう。

Manjaro の設定
Manjaroセッティングマネージャーを起動

日本語以外は削除します。


アプリケーション向けの日本語パッケージをインストールします。

複数のカーネルをインストール出来ますが、通常はLTSカーネルを使用することをお勧めします!
最新のハードウェアが使用出来ない場合は、最新のカーネルを使用することで、新しい機器が認識出来る可能性があります。

NTPサーバー(Network Time Protocol Server)を利用して、日付と時刻を自動調整します。
「自動的に日付と時刻を設定」にチェックが入っているか確認します。

日本語キーボードに設定します。

日本語入力環境の構築
日本語入力は、Waylandセッション対応のフレームワーク「fcitx5」とgoogle日本語入力派生の「Mozc」をインストールします。
「ソフトウェアの追加と削除」を起動して、「fcitx5-im」を検索します。
4つのパッケージが表示されるので、全て選択します。

「manjaro-asian-input-support-fcitx5」を検索して、インストールします。

「fcitx5-mozc」を選択します。

KDEシステム設定より、入力メソッドの設定を行います。
システムレイアウトを日本語に、入力メソッドの上段に日本語キーボード、下段にMozcを設定します。

Wayland セッションでの使用なので、仮想キーボードに “Fcitx5” を選択します。

PC再起動後、下記の診断メッセージが表示されました。

次のコマンドで、設定されている環境変数を確認出来ます。
env | grep IM

「manjaro-asian-input-support-fcitx5」パッケージをインストールすると、
/etc/profile.d/input-support.sh が自動生成され、必要な環境変数が設定されます。
KDEのWayland環境では、すべてのアプリケーションが新しいWaylandの入力仕組み(仮想キーボード経由)に完全対応しているわけではありません。そのため、古い仕様のアプリでも確実に日本語入力を機能させるために、Manjaro側が意図してこの環境変数を設定しているのかなと私は捉えています。
したがって、Fcitx 5から「Wayland診断」の警告が出たとしても、この環境変数を手動で削除する必要は無いと考えられます。
Fcitx5の起動時に、警告メッセージが表示されますが、これは無視してそのまま使い続けて問題ありません。
「次回から表示しない」を選択しましょう!
日本語フォントの設定
Googleによって開発されたオープンソースの日本語フォントファミリーをインストールします。

システムフォントを変更します。

Firefoxブラウザのフォントを設定します。

Firefoxブラウザに拡張機能を追加
「設定」→「機能拡張とテーマ」→「拡張機能」より、アドオンを検索します。
追加しておくと便利な、広告ブロッカーの「uBlock Origin」を追加します。


ドロップダウン ターミナル エミュレーター の自動起動設定
Yakuake は、KDE Konsole テクノロジーに基づいたドロップダウン ターミナル エミュレーターです。
ターミナルを頻繁に使用する場合、設定しておくと非常に便利です。
KDE システム設定より、自動起動アプリケーションを追加します。



PC再起動後、下記画面が表示されるので、ホットキーを変更します。
デフォルトでは F12 に設定されています。

ターミナルを使用する必要がある場合、F4キーを入力すると、ターミナルがデスクトップの上部から表示されます。
zRAMをスワップ領域として使用する
zRAMを有効にすると、メモリ内のデータを圧縮してスワップ領域として扱うため、SSDへの書き込みが発生せず、SSD寿命の保護とシステムパフォーマンスの向上につながります。
sudo pacman -Syu zram-generator

sudo nano /etc/systemd/zram-generator.conf


設定ファイルをシステム(systemd)に認識させます。
zRAM サービスを今すぐ起動し、自動起動を有効にします。
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable --now systemd-zram-setup@zram0.service
最後に、正常に動作しているか確認します。
zramctl

物理スワップ領域を縮小する
zRAMを導入したことで、SSD上の物理スワップ領域(Swapパーティション)を縮小します。
zRAMをメインで使いつつ、物理スワップを保険として残しておく運用です。
現在起動しているManjaroシステムのパーティションは、使用中のためリサイズできません。
そのため、ManjaroのライブUSB(インストールメディア)からPCを起動し、その上でKDEパーティションマネージャーを開いて作業します。









パーティションのサイズ変更に合わせて、スワップ領域のデータ構造を再構築(初期化)する必要があります。
mkswap を実行すると、パーティションに新しいUUID(個別の識別番号)が発行されます。
出力結果の中にある UUID=”xxxx-xxxx-…” をコピーします。
sudo mkswap /dev/sda3

起動時に自動で「スワップ領域」を認識させるために、/etc/fstabファイルの記述を修正します。
swap と書かれている行を探し、先ほどコピーした新しいUUIDに書き換えて保存します。

スワップを有効化し、リサイズした通りの新しい容量で物理スワップパーティションが表示されるか確認します。
sudo swapon --all
swapon --show

Timeshift (Btrfsモード) でシステムスナップショットを作成
Timeshiftを使えば、システム更新の前に自動でスナップショットが作成されます。万が一、更新後に不具合が起きても簡単に元に戻せるので安心です。

TimeshiftでBtrfs方式を利用すれば、作成と復元は一瞬で終わります。ただし、スナップショットが同一ドライブ内に保存されるため、ディスク本体の物理的な故障(破損)からはシステムを保護できないというデメリットがあります。

Btrfsファイルシステムの場合、外部ディスクは使用できません。

システム更新の前に自動でスナップショットが作成されるため、スケジュールは使用していません。

ホームディレクトリは、別手段でバックアップすることを推奨します。
ロールバックすることを考慮して、ホームディレクトリのバックアップは除外しています。

万が一、アップデート後にOSが起動しなくなった場合でも、GRUBメニューの「Manjaro Linux snapshots」から、アップデート前の状態に復元できます。
Timeshift自体はBtrfsのサブボリュームを削除するだけで、GRUBメニューを書き換える機能は持っていません。そのため、スナップショット削除後もGRUBメニューの「Manjaro Linux snapshots」に項目が残る場合は、手動でGRUB設定を更新する必要があります。
sudo update-grub
起動時にGRUBメニューを表示させる
起動時にGRUBメニューを表示させるには、設定ファイル /etc/default/grub を編集して非表示設定を無効化します。
一時的に表示させたい場合は、PCの電源を入れた直後にEscキー(UEFI環境)を連打する方法もあります。しかし、連打するタイミングが合わないとメニューが表示されずにそのままOSが起動してしまうため、私の環境では常時表示するように設定しています。
sudo nano /etc/default/grub
GRUB_TIMEOUT_STYLE をデフォルトの hidden(非表示)から menu(表示)に変えます。
設定を保存して閉じる。
Ctrl + O を押し、Enter を叩いてファイルを保存します。
Ctrl + X を押してエディタを閉じます。

最後に、変更した設定をGRUBに反映させます。
sudo update-grub

次回以降、PC起動時にGRUBメニューが指定した秒数だけ表示されるようになります。
定期的なアップデート
パッケージのアップデートがある場合、システムトレイのアップデート通知アイコンに印が付きます。
ダブルクリックすると「ソフトウェアの追加と削除」画面が表示されます。

ダウンロードサイズが非常に大きい場合があります。
今回のダウンロードサイズは1.9GBです。

ローリングリリース系OSは、「常に最新のパッケージを配信する」という仕組みのため、どうしてもアップデート容量(ダウンロード量)が多くなります。
快適に使うなら、通信制限を一切気にする必要がない『データ容量無制限で高速な固定回線(光回線など)』が最適です。
高速なインターネット回線を用意できない環境では、アップデート容量が大きいローリングリリース系OSの利用は避けたほうが無難です。代わりに、『Debian系』の固定リリース系OSを選ぶと、日々の通信量を大幅に抑えられます。
こちらの画像は、おてがる光を利用したスピードテストの結果です。非常に高速で、大容量のアップデートもストレスなく快適に行えます。

Google Chrome のインストール
Google Chrome は、Arch User Repository (AUR)からインストールします。
OSを安定して動かすために、有志が管理する『AUR』はできるだけ使わない方針です。ただ、公式リポジトリにない専用アプリ(プロプライエタリアプリ)を使いたい場合などは、例外としています。
まず、base-devel をインストールします。(AUR のパッケージは、base-devel がインストールされていることを想定しています。)

ソフトウェアの追加と削除より、AUR サポートを有効にします。


データベースをアップデート後、google-chrome パッケージをインストールします。


Chrome リモートデスクトップを使用すれば、オフィスのPCへ接続して、テレワークが可能になります。
「半角/全角」キーがローカルPCに反応してしまい、リモートデスクトップ側で漢字変換が出来ない場合は、「Alt + `」キー or 「Alt + @」キーを使用します。

Linux環境を安定して運用したい方には、Google Chromeよりも『Chromium』の利用を強く推奨します。
Chromeはプロプライエタリ(企業独占)製品であるため、Arch Linux系では公式リポジトリからインストールできません。一方、Chromiumは完全なオープンソースであり、pacman コマンドだけで安全に導入・一括更新が可能です。
Googleによる独自のバックグラウンド処理や追跡機能も排除されているため、システムのメモリやリソースを無駄に消費しないという大きなメリットもあります。
VLCの本体と追加のプラグインをインストールする
Arch LinuxベースのManjaro Linuxでは、VLCの本体とプラグインが細かく分割されています。そのため、主要なプラグインをまとめて一気に導入できる、以下のコマンドを使ったインストールが最も手軽でおすすめです。
sudo pacman -S vlc vlc-plugins-extra libdvdcss

