はじめに
インプレースアップグレードについて、公式ホームページに非公式情報として掲載されていましたので、実際に試してみました。
私のPC環境(XFCE、systemd)では問題無くアップグレード出来ましたが、リスクが高いと感じる場合は、公式メディアからの再インストールが最良の選択です。
更新中にどのバージョンの設定ファイルを保持するかについて何度か質問が表示されます。私の場合、設定ファイルに関する質問について知識不足で不安を感じたので、しばらく使用した後に公式メディアからの再インストールを行う予定です。
インプレースアップグレードに費やした時間ですが、クリーンインストールした場合とそれほど変わりません。
fastfetch (インプレースアップグレード前)

systemd を維持するための前処理
私の環境は、initシステム(システムの起動とサービス管理を担う最初のプロセス)として「systemd」を使用しています。
sudo apt install systemd-sysv

sudo apt remove initscripts

sudo apt install systemd/oldstable udev/oldstable libpam-systemd/oldstable libsystemd-shared/oldstable libudev1/oldstable libsystemd0/oldstable

reboot

mx25-archive-keyring をインストール
sudo apt install mx25-archive-keyring

リポジトリを変更
現状のリポジトリを確認します。

sudo sed -i 's/bookworm/trixie/' debian.list
sudo sed -i 's/bookworm/trixie/' debian-stable-updates.list
sudo sed -i 's/bookworm/trixie/' mx.list

「bookworm」 が全て 「trixie」 に変更されます。

sudo apt update

アップグレード処理
アップグレードを実行すると、どのバージョンの設定ファイルを保持するかについて多くの質問が表示されます。
ここでは、すべてデフォルトを受け入れる(Enterキーを押す)ようにしました。
この処理は結構時間がかかります。
sudo apt dist-upgrade --install-recommends

reboot

最後にもう必要とされないパッケージを削除しておきます。
sudo apt autoremove

無事にインプレースアップグレードが完了しました。
fastfetch (インプレースアップグレード後)
